第二のキラ
2009年1月31日 10:16 | コメント (0) | トラックバック (0)
第二のキラを手中にしたライト(コミックス第4巻)
第二のキラはティーン誌でモデルとして活躍している女の子・弥 海砂(あまね みさ)だった。お互いの死神を見せ合えば分かるはず、と場所を指定して会う事を希望するビデオテープを送りつけてきた無邪気さにライトは焦りを感じ、何としてもエルより先にミサと接触しようと行動を起こす。
約束の日から数日遅れてミサとの対面を果たしたライトは、ミサがキラに心酔している事を知り、死神の目を持つミサを自分のコントロール下においてエルの抹殺を計ろうと計画する.....
変わらず冷静なエル
第二のキラの出現というフィクション的に盛り上がる場面においても、それを利用してライトの反応をうかがうエルをきっちり描く落ち着いた展開が良い。ライトとエルが見せる共同捜査は、裏に様々な思惑や罠が張り巡らされた二重構造になっており、そこに渦巻く推理と先読みは手に汗を握らせる。
そんな二人の天才の間に割って入ったミサは、ライト曰く「女を殴りたいと本気で思ったのは生まれて初めてだ」という、良い意味でも悪い意味でも無邪気な女の子。かつて両親を殺した強盗犯をキラが葬ったことをきっかけに、キラを崇拝するようになっていた。突然現れてライトに絶対服従を誓うという、あまりに極端な性格であるミサは、新たな登場人物というよりも、物語に変化を与えるべくライトが手に入れた道具、もしくは設定といった見方もできる。
どんなフィクションでも多かれ少なかれそうだが、サスペンスでは特に「何がどうなったら、どんな結果が起きるか」を分かりやすく提示しておかないと物語の緊張感は生まれない。そういった意味では、このあたりの単純化は物語の分かりやすさの面ではプラスに働いていると言えるだろう。
細かくつっこむなら、わずかな事例だけで「このキラは顔だけで殺せる」ってのはちと近道行き過ぎかな、という気も。まずは、警察関係者の名簿を入手していた痕跡が無いかといった事を調べるのが先決だろう。Lは「死ぬ間際にその人物を操る事ができる」とまで言っている(分かっている)のだから、キラ事件発生前まで遡って、全国の警察機関でそういった不審死が無いか調査すべき。
レイ=ペンパー殺害時に、事前に名前を調べた人物を殺害してハッタリをかましたように、「誰でも殺害できる」と思わせる事は、捜査員を萎縮させるにはとてつもない威力がある。
くるりくるりと反転する物語
死神の目を持つミサとエルをどうやって会わせようかと画策している中、またしてもミサの無邪気な行動により、あっさりとその目的は果たされる。圧倒的優位に立つキラだが、そこから一転すでにミサに目星をつけていたエルによってミサは逮捕されてしまう。
優位に立ったかと思えば、一転追いつめられ、追いつめられたかと思えばそれをひっくり返す。単純に状況の反転が描かれるだけでなく、一つの出来事が二つの効果を見せる構造.....「ミサがエルと会い圧倒的優位に立つが、会いに来た為に捕らえられ圧倒的不利に立つ」「ミサが捕らえられた為に身に危険が迫るが、記憶を無くしたミサが捕らえられている事が逆転のカギとなる」....が面白い。
読者にとっては白々しくも、登場人物たちにとってはもっともらしい理由をつけ、自らを拘束しろと大胆な行動に出るライト。リュークに別れを告げていたことから、ミサと同じく記憶を無くすためにノートの所有権を放棄するであろうことは予想できるが、問題はそれを取り返す手段。いったいどのような計画を見せてくれるのだろうか。
コメント(0)
トラックバック(0)
トラックバックURL : http://www.studio-ponytail.com/mt/mt-tb.cgi/136
コメントを投稿する
コメントの投稿には JavaScript が必要です。
ブラウザの JavaScript 機能を有効にしてください。
投稿ボタンを押してもエラーになりますのでご注意ください。