容疑者
2009年1月31日 10:14 | コメント (0) | トラックバック (0)
確率5%の最重要容疑者(コミックス第3巻)
自宅の部屋に盗聴器と隠しカメラを仕掛けられたライトだが、以前からこのような事態を想定して準備を行っていた。ライトは盗聴器を仕掛けた相手の行動を予想し、自分から疑いをそらすべく完璧な行動をとる。数日の調査後、エルは映像を見る限り怪しい人物はいないと判断を下すが、逆に完璧すぎるライトの行動に違和感を覚える。そしてエルは大胆にもライトと同じ大学に入学し、自らがエルであると名乗った上で近づく。思わぬ先手を取られたライトは、不用意に押す事も引く事もできず、防戦気味の会話を交わす。
そんな中、テレビ局に警察への協力を依頼するキラからのビデオテープが送られ、送り主は自らがキラであることをを証明するためにニュースキャスターを手にかける.....
並走するライトとエル
隠しカメラが取り付けられるという事態をもあらかじめ想定し、準備していたライトはさすが。さらに、自分だけが疑われていると仮定して最大限の警戒を行い、単純にキラとしての行動を控えるのではなく、キラが普段と変わらず活動していると見せかける慎重さもなかなか。
対するエルも、グラビア誌を見るライトの行動の真意を鋭く見抜くなど相変わらずの観察力を見せ、どちらか一方が先を行くのではなく、あくまで並走を続ける展開が良い。自分の息子が疑われているという夜神刑事の反応も良いアクセントとなっており、エルの推理を自然に読者に披露する形がとられていた。ところで「ポテチョップ・コンソメ」の中の小型液晶テレビはいつどうやって入れたのだろう。
表の言葉と、裏の真意
そして、遂に相対したライトとエルが見せる壮絶な推理合戦が面白い。入試会場、入学式とその出会いはケレン味たっぷりに演出され、さらに、これまで常に先んじていたライトの動きを封じるエルの行動を見せる事によって期待感は高まる。これまでの展開もそういった感はあったが、直接対峙して相手の腹を探り合う一連のエピソードは、達人同士の囲碁や将棋の対局を思わせる。同席しているはずのリュークはあえて登場させず、ライトとエルだけに焦点を絞ることによってスピード感も出ていた。
全てを知る読者としては、キラである証拠をつかませないライトの行動に感心し、また、そんなライトに対し納得できる理由で疑いを深めるエルに感嘆してしまう。
そんなジワリジワリと魅せる推理合戦の後は、物語を大きく動かす第二のキラの登場。邪悪に第二のキラを利用しようとするライトと、このキラが別人であることを見抜き、本物のキラが取るであろう行動をも予測するエル。第三者の出現によって大きく変化した、二人の対決が非常に興味深い。
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